実践研修プログラム(直腸検査体験)
日高育成牧場ではJBBA軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として、日高育成牧場の職員が講師となり、競走馬の生産、育成に従事している方々に向けて、実際に繁殖馬、子馬、育成馬を活用する研修を行っております。
研修内容も研修生と相談の上、希望に沿ったものを随時行っているところですが先日、直腸検査(繁殖検診)の体験希望がありましたので講師をさせていただきました。
基本的に馬の直腸検査は獣医師が行うので研修生に必要な技術ではありません。しかし、私が日高育成牧場にきて2年、毎年のように数グループで直腸検査体験の希望があります。
直腸検査の最も大きな目的は「種付けタイミングの判断」です。
研修では卵巣や子宮の触診、そして超音波検査で得られる所見を種付けに向けてどう解釈していくか実演しながらレクチャーしています。そしてその後、研修生の方々にも実際に直腸検査をやってもらいます。
多くの方が体験後に「わけわかんない!」、「難しい!」と言うのと同時に「獣医さんはこんな難しいことをやっていたんだ!」と言って下さる研修生もちらほら。
この研修を通して繁殖検診時に獣医師が何をしているのか、何を考えているのかを知っていただくことで、牧場と獣医師の意思疎通も深まるのではないかと考えています。
また、獣医師でなくとも馬繁殖の知識レベルが上がることで、日本の良い馬づくりの一助になればいいなと思っています。
(講師をしていて今回の写真が撮れませんでした。参考までに獣医学生の研修時の写真です。)