中期育成 Feed

2024年1月 5日 (金)

JRA育成牧場管理指針-生産編-(第3版)発刊のお知らせ

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。本年もJRA日高育成牧場をよろしくお願い申し上げます。年が明け1歳になったホームブレッドは、昼夜放牧を通して心もからだも日々成長しています。妊娠馬は昼夜放牧から昼放牧に切り替え、2月上旬から幕開けとなる分娩シーズンにむけて、準備を整えているところです。

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 さて、日高育成牧場ではJRAホームブレッドを活用してサラブレッドの生産および育成に取り組み、調査・研究や技術開発を行っています。2010年には「JRA育成牧場管理指針-生産編-」として成果を取りまとめ、生産地における講習会で使用する普及用参考書として活用してきました。

 このたび本指針を改訂し、第3版を発刊いたしました。繁殖牝馬や子馬の管理に関する最新の知見を追加するとともに、動画への二次元コードを掲載し、これまで以上に活用しやすい内容となっております。引き続き、生産・育成の参考書として利用いただけますと幸いです。JRA HPに冊子PDFを公開しておりますので、ぜひご活用ください。

 (リンク先:https://jra.jp/facilities/farm/training/research/ )

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2022年9月26日 (月)

離乳

 当歳馬の離乳を行いましたのでその様子をお伝えいたします。

 日高育成牧場では子馬のストレス軽減のため、間引き法で離乳を行っています。間引き法とは母子群から徐々に母馬の頭数を減らしていく離乳方式のことです。まず、離乳前の母子群に保母役として子なしの牝馬(リードホース)を導入します。母子群がリードホースを受け入れたころに、段階的に2~3頭ずつ離乳していき、最終的にはリードホースと子馬のみになります。リードホースの存在、また数頭ずつ離乳を行うことで子馬の落ち着きが早く、ストレスや怪我のリスクが低減されます。

 最終組の離乳後、子馬は15分ほどで落ち着き、仲良く草を食んでいる様子がみられました。また一歩、大人になったね。

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離乳15分後の様子(最右のリードホースの周りで落ち着く)

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離乳翌日の様子

2022年7月22日 (金)

ホームブレッド1歳馬の巣立ち

 本年も九州市場からサラブレッド1歳馬のセリがスタートし、日高育成牧場でも2021年産駒の後期育成に向けた準備が本格化してきました。日高育成牧場で生産される年10頭程度のJRAホームブレッドは、1歳夏まで集団放牧中心の管理を行っています。その後8頭は日高育成牧場内育成厩舎にて、2頭は宮崎育成牧場にて騎乗馴致が開始され、調教へと移行していきます。

 まず、7月19日にフーダムール2021(牡:父バゴ)とラキュストル2021(めす:父マクフィ)の2頭が宮崎育成牧場へ向けて出発しました。翌20日には残りのホームブレッド7頭が日高育成牧場内の育成厩舎へ移動しました。誕生の瞬間から1年数ヶ月間をともに過ごした彼らの巣立ちは寂しいですが、少し遠くから応援したいと思います。

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ラキュストル2021(めす:父マクフィ)

2021年12月23日 (木)

3ヶ月ぶりの馬運車

 親ばなれが完了し、子馬のみの昼夜放牧(21h/日)でこころもからだもたくましく成長した当歳馬たち。いつも一番に馬房に帰りたいとアピールする子やマイペースな子など、それぞれの個性も色濃くなってきた今日この頃です。

 さて、先日当歳馬たちの放牧地変更を行いました。日高育成牧場内ではあるものの5kmほど離れた放牧地への移動ですので、馬運車を使っての移動です。前回移動した9月から3ヶ月ぶりの馬運車。少し心配していましたが全頭スムーズに乗車し、無事に移動を終えました。新たな環境にもすぐに慣れ、雪をかき分け草を食んでいます。みんな仲良く元気に厳しい冬を乗り切ってね!

 本年のブログはこれで最後となります。みなさまよいお年をお迎えください。

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2021年10月22日 (金)

親ばなれ完了

 今月から、”保育園の先生役”のバクシンスクリーン(牝14歳)も繁殖馬厩舎に帰って、完全に子馬たちだけの生活が始まりました。最初の頃は、朝の健康チェックで私達が放牧地に迎えに行っても遠くからこちらを見ているだけでしたが、最近は、自分から歩いてきてくれるようになりました。

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 やっぱり1列なんですね。ただ先頭は、いつも同じ子というわけでもないようです。誰かが気付いてこちらに向かって歩き出すと、他の子も付いてくるという感じです。

 もうお母さんがいなくても大丈夫。たくましく育ってね!

2021年1月 4日 (月)

厳しい冬

 例年、降雪量が少ない浦河も昨年のクリスマスから根雪に覆われ、日高育成牧場も真っ白な雪化粧となりました。昨年産まれたホームブレッドたちは年が明けて1歳となりましたが、−10℃を下回る極寒の中でも元気いっぱい放牧地を駆け回っています。とは言え、やはり運動量は大きく減少してしまうため、運動量を補うためのウォーキングマシンが日課に加えられています。

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 昨年末から、時折、放牧地で天然記念物のオオワシがみられるようになりました。鳥類としては日本最大級らしく、大きな体に黄色いクチバシと白黒の羽が勇壮です。越冬のために北海道に飛来するようですが、今年の浦河がこんなに寒いとは想定外だったのでは?

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2019年6月12日 (水)

育成管理品評会

第63回三石軽種馬1歳馬育成管理品評会に参加しました。

現在、日高地区で行われている軽種馬の品評会は、今回の三石、浦河・荻伏、平取の3か所のみです。品評会では、各生産牧場で育て上げられた馬たちを出陳し、その馬体や手入れ、馬の取り扱いなども含めて審査員が評価します。

今回は、1歳の牡・牝各12頭が出陳されました。

品評会は、多くの馬を比較して見ることができるだけでなく、実際に繫養管理されている牧場や牧場主さんと交流できる貴重な機会です。

管理技術は、年々向上しているように思えます。

各賞を受賞された牧場の関係者の皆様、おめでとうございました!

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天気も良く、馬体も輝きます

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審査結果

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表彰式

Img_0250 副賞は実用的なものが盛りだくさん!