後期育成 Feed

2022年11月 3日 (木)

宮崎育成牧場を訪問してきました

 JRA育成馬を用いた研究のため、宮崎育成牧場を訪問してきました。宮崎で育成、2020年ブリーズアップセールにて売却され、ファン投票によってアイドルホースに選出されたヨカヨカや、2022年に売却されたウメムスビなどの活躍もあり、宮崎育成牧場に注目されている方もいるかもしれません。現在リニューアル工事中のため一部閉鎖されていますが、公園地区には新しい遊具などが設置、ウインズ宮崎も新しく改築されており、来年4月にオープンが予定されています。

 宮崎では温暖な気候を生かし、昼夜放牧や青草給与を積極的に行うことで馬体の成長促進をはかっているそうです。放牧地では馬たちが自由に過ごしている姿がみられました。日高と同様、ドライビング実施時からゲート馴致を開始し、時間をかけながら馬の理解を促しています。7月に日高から移動したJRAホームブレッドの2頭にも再会することができました。2頭はすっかり宮崎に馴染んでおり、順調に馴致調教を積んでいる様子でした。来年のブリーズアップセールが楽しみになるとともに、わたしも育成馬たちに負けないよう、研究やその他業務に精進してまいりたいと思いました。

Photo_2放牧地の様子

21ゲート馴致の様子(タムロブライト2021)

21_5ホームブレッドとの再会(フーダムール2021)

2022年7月22日 (金)

ホームブレッド1歳馬の巣立ち

 本年も九州市場からサラブレッド1歳馬のセリがスタートし、日高育成牧場でも2021年産駒の後期育成に向けた準備が本格化してきました。日高育成牧場で生産される年10頭程度のJRAホームブレッドは、1歳夏まで集団放牧中心の管理を行っています。その後8頭は日高育成牧場内育成厩舎にて、2頭は宮崎育成牧場にて騎乗馴致が開始され、調教へと移行していきます。

 まず、7月19日にフーダムール2021(牡:父バゴ)とラキュストル2021(めす:父マクフィ)の2頭が宮崎育成牧場へ向けて出発しました。翌20日には残りのホームブレッド7頭が日高育成牧場内の育成厩舎へ移動しました。誕生の瞬間から1年数ヶ月間をともに過ごした彼らの巣立ちは寂しいですが、少し遠くから応援したいと思います。

21_2

ラキュストル2021(めす:父マクフィ)

2019年1月23日 (水)

育成馬検査

 繋養中の育成馬の個体検査が行われました。

 1頭づつ展示・歩様を検査し、馬体の成長、疾患発生の有無、調教進度を確認します。また、血統による馬体の特徴の確認やトリミング・ハンドラーの技術審査も行われました。

 セリのレポジトリーで認めれていた軟骨下骨嚢胞(SBC)が重症化してしまった馬や、深管骨瘤が発生し跛行した馬もいます。しかし、今年度からトレッドミル2台体制でそうした馬も徐々に立ち上げ直すなどの工夫が功を奏しているようで、調教が滞った馬もブリーズアップセールに向かうことができるようになりました。こうして得られるデータや経験は有用な知見として生産育成者に公開されることになります。

 まだこれから調教は強度を増していきます。全ての馬が競走馬に成れる訳ではない厳しい競走馬の世界ですが、人馬ともに無事にブリーズアップセールを迎えられることを願うところです。

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