繁殖 Feed

2019年2月24日 (日)

ホームブレッド第1号の誕生

今年の第1号ホームブレッド(JRA生産馬)が誕生しました!

Img_9858_2 アイハヴァジョイの19(♂)父マクフィー似の鹿毛でした。

その日は、15:30に集牧してウォーキングマシン運動を行い(4㎞/h*30min)、馬房に入れて乳汁を測定したらpH6.4, Brix31.2!

「まだ乳ヤニも付いていないけど産まれるんじゃね?!」ということで、汗モニターを腰に付けて分娩に備え、監視モニターを眺めたら「もう破水してんじゃん!」ということで、17:30に無事安産でした。破水後、胎位を確認した後は自然分娩。娩出後も10分以上も臍帯が切れることなく、胎児の胎盤中の血液はすべて回収されました。後産は分娩後30分で出てしまいました。3産目の母馬は授乳も上手で安心して見守ることが出来ました。

Img_9869まだ少し後肢の繋が硬いけど、経過観察しながら様子を見ていきたいと思います。

翌日、元気に母馬に付いて歩きます。

今年から新生子不適応症候群(NMS:Neonatal Maladjustment Syndrome)に関する調査の一環として、生後直後・1日後・3日後・7日後にプロジェステロン(P)値を免疫発光測定装置(パスファースト) により測定し、正常馬およびMNS馬の推移についてデータを蓄積しています。パスファーストは、血漿サンプルを用いて僅か17分で測定結果の出る装置です。この馬に関しては、分娩後40ng/mL以上あったP値は、翌日には4.9ng/mlまで低下していました(NMSでは上昇することが知られています)。

生産育成研究室では、これからも現場での応用し易い技術の検討も実施していく予定です。

2018年12月26日 (水)

着地検査

 本日、キーンランド(Keeneland)のノベンバーセール(November breeding stock sale)で購買した繁殖牝馬2頭が輸入検疫を終えて日高育成牧場に到着いたしました。

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 着地検査とは、輸入検疫解放後に各都道府県が主導で行う検査のことです。これから3か月間、臨床検査および各種感染症(馬インフルエンザ、馬伝染性貧血、馬パラチフス、馬ウイルス性動脈炎、馬鼻肺炎)検査が家畜防疫員(日高育成牧場の獣医師を登録)により行われます。

 検疫場所は、他の馬と隔離され、作業は専用の長靴とタイベックを着用して行われます。


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 着地1ヶ月後の各種検査結果が陰性、併せて伝染性子宮炎検査結果も陰性であれば、着地検査中でも種付けは可能です。馬房にはライトコントロールも設置し、来春の交配に備えています。

2018年11月20日 (火)

「強い馬づくり講座」in浦河

昨日は、浦河文化ホールで「強い馬づくりのための生産育成技術講座2018」を開催しました。

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今年の講演内容は、以下の2つでした。

『交配から妊娠早期における繁殖管理』 宮越大輔(みなみ北海道NOSAI)
『疾患のある繁殖牝馬の管理』 遠藤祥郎(JRA日高育成牧場)

繁殖牝馬の管理は、軽種馬生産の根幹となるとても重要なポイントです。交配に向けた排卵時期の的確な判断、一年を通した体重管理など、とても為になる講義だったと思います。

お忙しい中、多くの方々のご来場、活発な質疑、本当に有難うございました。

ハンドアウト Lecture1.pdfをダウンロード0.69M)

YouTube動画 https://www.youtube.com/watch?v=JDsQRzOfNb4&t=171s

ハンドアウト Lecture2.pdfをダウンロード (1.19M)

YouTube動画 https://www.youtube.com/watch?v=dRGMB75itEk